とある彫金屋の日常-16-

癖なのです。
しかし、もしかしたら私だけの癖ではないかもしれないのです。

ヤスリ、糸ノコ、時々真鍮ブラシ。

すり板をカンカンしてます。
多分、作業中の、工具を変える時、研磨中のパーツを持ち帰る時、ちゃんと磨けているかルーペに持ち替えて確認する時、とにかくそこで今の手の動きが一旦止まる時に、カンっ!とします。

上方落語でいう場面が変わる時にカン!ってするあれみたいなもんでしょうか。

まぁ、削り粉をすり板から落とすための行動なのですが、そんな粉やゴミがない時でもしてしまうのが、もう癖化している証拠でしょうか。

作業がのっていて集中している時、リューターのハンドピースでもそれをしてしまいそうになる時があります。
そういう時に限って、普通のスチールバーの4倍くらい高い超硬バーを装着している時だったりして、めっちゃ寸前で思いとどまります。
もうそれでカン!とかしちゃったら、私のお気に入りのBusch超硬カッターNo.23SR0.8mの先端が簡単に飛びます。

恐ろしい…。
そして寸前で止まれる私のケチさも恐ろしい…。

作業再開

東京から戻り、制作作業を再開しております(^^)

現在ご注文いただいている皆様、デザインフェスタで新たにご注文いただいた皆様、もうしばらくお待ちください!
頑張ってお作りしております(^o^)

6月はまた県外に出店しにいきます。
詳細はまた改めて後日に投稿いたします!

とある彫金屋の日常-13-

電話に出ない、メールの返信が遅い、そもそもどんな連絡方法をとっていいのかわからない。
そんな当店をお許しください。

怪しいものではありません。
ちゃんと真っ当な仕事をしております。
誠実であることがモットーです!

どこのジュエリー会社にも属したことがない、どこぞの有名ブランドから独立したわけではない、根っからの野良職人(まだまだ職人と言っていいほどのはないですが)ではありますが、信用足り得るよう頑張ります!

イヤーカフ

去年あたりから数件お問い合わせやリクエストをいただいておりましたが、満を持して(?)作ってみました!

イヤーカフ(^^)

実は、自分の耳が変に折れ曲がって(?)いて、付け方がよくわかっていませんでした。
自分の耳にはつかないもんだと思ってました。
なんとか場所を選べば、私の耳でもちゃんとつくようです。

今まで作ったことがなかったわけではありませんが、イヤーカフといっても種類があるようで、耳の穴?窪み?にはめるタイプのは作ったことがなく、サイズは?重さは??痛くないの???そもそもどこにつけるの????と疑問符ばかりでして…。

ちょっと敬遠してました、正直。

作っても、指輪のサイズ以上に人それぞれ合う合わないが激しいと思っておりましたので…。

こうして作ってみると、結構デザインの自由性もありそうと言いますか。
色々考えると楽しい感じがします(^^)

まだまだマスクをつける方も多いかと思いますが、だんだん暑くなってきて外して過ごす機会も増えそう。
イヤーカフ、ちょっと増やしていきたいと思います!

とある彫金屋の日常-展示会編-3-

トンボ帰り、弾丸旅、とまでは言わないが、気分的にはそれに近しいものがある。

県外に出る時はほとんどイベント出店や仕入れなどの仕事の時。
関西や関東や九州も南の方や、行く方面は結構決まっていますが割と短いスパンで家を留守にします。
その度に、帰りがけ〇〇寄ってみようかな?せっかくだから〇〇見に行こうかな?と考えるのですが、九分九厘実現させずにそそくさ帰ります。
早く帰りたい、と。

ケチなのか?
気持ちの余裕がないのか?
遊び心がないのか?

理由は一つではないのかもしれないが、今は開き直ってもう、行く前のそうやって妄想することを楽しんでいる節すらある。

そんなこの頃。

とある彫金屋の日常-12-

あ!面白いデザイン思いついた!
でも今メモとかないな…運転中だし手も離せないし。
よし、車降りたらメモしよう。

忘れる。

あ!こんなデザインいいんじゃないかな?
でももう眠いな…いい感じでお布団の中もあったまってるし。
よし、朝起きたら思い出してメモしよう。

忘れる。

あ!この作り方であのデザインいけるんじゃない!?
枕元のスマホにメモしておこう!私って準備いいなぁ!
これで明日見たら思い出せるぞ〜。

見てもわからない。

とある彫金屋の日常-11-

すんなりいくやつはいく。
いかないやつはとことんいかない。

ミスをする→やり直す→ミスをする→ちょっとイラッとする→やり直す→ミスをする→またイラっとする→やり直す→ちょっと雑になる→ちょっと嫌なミスをする→だいぶイラッとする→かなり雑になる→取り返しのつかないことになる

この悪循環を断ち切るためには、まず、精神を落ち着けることが大事である。

イラッとする前に、

あ、これはなんか嫌な流れになるパターンのやつじゃない?
なんか落ち着いた方が良くない?
冷静に見極めるんだ。
これはこれでいいのか?
もう少し上手いやり方があるんじゃないのか?
もっとリスク回避を考えるんだ。
もしかしたらここをこうしないと、こういうミスも起こりうるんではないのか?

と、ゆっくり考えるのです。

この間大体2〜3秒くらいです。
それくらいの思考でも、悪循環は断ち切れるのです。

そんな彫金の作業、それがロウ付。

とある彫金屋の日常-10-

恐ろしいことですけどね。
よくよく考えたら!

髪の毛焼くって…。
結構独特な匂いがするもんなんですよね…まぁ皆まで言いませんが。

そんなこんなで、危険なものはたくさんあります!
しかしやはり、何が一番怖いかって、やはり火ではないでしょうか。
ひとつのうっかりミスで物理的に全てを失うということがありうるという点においては。

髪の毛くらいなんとも。
再生しますから!
再生しないものを失うことに比べたら!

いや、気をつけますけどね(^^)

とある彫金屋の日常-9-

多分、本当に隅々まで掃除をしたら、作業部屋から思った以上に宝石やパーツが出てくると思います。

床はもちろん、棚の奥、開けっ放しの箱の中、マットの上、本棚の向こう、引き出しの中…

お客様から預かった石や、それしかもうないんだ!という場合は必死こいて探しますが、替えが効くものや買ってもそんなに金額しないものなどはそのまま放置のことが多いです。
しかし、今ないとダメなんだ!もう納期が迫っているんだ!という場合は、一点ものじゃないのなら再度購入します。
カリブルサイズの石などは在庫も豊富だしすぐ手に入るので。

見つかるタイミングは選べない。
今必要なものは今ないと意味がない。

無くしたものはいずれ出てくる可能性もある。
その可能性を摘み取らないために、掃除機は最後の最後です。