カベチョロさんはちょっと手間のかかる子です。
一番最初に作った原型。
もう何年も前ですが、それをゴム型に取り、そのゴム型からインジェクションワックスを取り、そのワックスをキャストして作っています。
なんだ、型取りか!手間かかってないじゃん!
…と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
型取り=量産
と思ってはいけません。
確かに最初のゼロからの制作でないのは確かです。
インジェクションワックスである程度の形まで数秒で出来上がります。
しかし、それから結構な時間をかけて、ひとつひとつ修正を要することもあるのです!
こいつがそうです。
インジェクションワックスは液体状です。
正確には熱でドロドロ状態。
物質はなんでも温めると膨張します。
こいつもそうです。
逆にいうと、冷えると縮むのです。
カベチョロさんをワックス取りした後、常温に冷えると収縮してしまいます。
特に厚い部分がより収縮します。
つまりお腹や背中です。
綺麗にワックスを取ったと思っても、冷えたらお腹が凹んでいる。
そのほか気泡が入っている、バリが残っている、指先が折れている。
いろんなことがあります。
見かけによらず繊細なこやつは、ワックスを取った後、丁寧に丁寧に修正してあげないと、このままキャストしてしまったら地金になって磨こうとした時にそりゃ大変なことになります。
つまりワックスの時点で修正した方が後々楽ということなんですけどね。
ワックスインジェクターを自前で持つまでは、キャスト屋さんにゴム型を送り、ワックスを取ってもらって送り返してもらって、それから修正をして、またキャスト屋さんにワックスを送り…という送料も時間もかかるわずわらしさがありました。
一昨年からインジェクターを導入したので、輸送の時短できるようになりましたが、こやつらにかける手間は惜しみません(^^)
可愛く仕上げたいので!!
長々と書きましたが、要はつまり、かわいくな〜れと思いながら作っておりますよ!ってことです(^^)