マットなカベチョロ

Gecko Odd-eye SV925 ring
Malachite & Lapis Lazuli

時々ご注文のある、艶消しバージョンのカベチョロリングです。

艶消し加工をするときは、一度艶ありのピカピカな磨きをしてから、最終的に艶を消す、つまり表面を荒らす作業をします。
単純に言うと最後の工程が一つ増えると言うことなのですが、この艶を消すという作業にも何パターンかあります。

このカベチョロリングには、金剛砂、別名ガーネットサンドというものを使います。
砂より少し大きめな、砂利よりは少し小さめな状態なのですが、これがガーネットというくらいなので一粒一粒が硬い。
それを水と一緒に対象物に打ちつける(上から流し落として金属面に粒状の傷をつける)という作業です。
ガラス工芸をされる方は、これにコランダム(アルミナ)などを使われるようですし、板金や工業分野ではサンドブラストと言ったりもします。

ただ打ち付けるだけなら簡単なのですが、例えば艶消しにしたくない部分の保護や金剛砂が入り込んでそのまま傷になってしまわないようになど、割と考えながら加工しなければなりません。
しかも最後の最終仕上げとも言える加工で、なおかつ一発勝負。
間違ってしまうとまた磨き直しです。

難しい作業なんですよ!みたいな言い方をしましたが、自分はこの加工が結構好きです。
今までピカピカに光っていた表面の艶を消す。
あえて消す。
今まで研磨に長い時間をかけてピカピカにしたのに、じゃあピカピカにしなくてもよかったじゃん!と言われそうなくらい苦労を無駄にするような。
でも艶消し前の艶出しはとても重要な過程なのです。
これがないと、艶消しにした時にムラになるし、もし消しきれなかった凹凸があればとても目立ってすごく安っぽく見えてしまいます。

艶消し加工されたジュエリーはその後のメンテナンスや取り扱いに少し気をつけねばならなくなりますが、とても上品な雰囲気にしあがります。
デザインによってはおすすめです(^^)

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