モス・アゲート

宝石・鉱物の内部のインクルージョン。

顕微鏡やルーペで観ていると、それはそれは見事で。
科学の理の塊のような。
まさに小宇宙ような気がしてきます。

モス・アゲートです。

基本的に、クォーツ、特に無色透明のクォーツをロック・クリスタル(水晶)と言ったりしますが、特にクォーツの内部で観られる内包物はバリエーション豊かです。

このモス・アゲートもその一つです。

アゲートというと瑪瑙ですが、ロック・クリスタルがクォーツ単結晶に分類されるなら、瑪瑙はクォーツ多結晶です。
成分的には同じクォーツですが、結晶構造が少し異なるため鉱物学的反応も少し変わってきます。
なので、これも実はモス・アゲートというより、緑色鉱物を含んだロック・クリスタルというべきですが、モス・アゲートは一般にモス(苔)のように見える緑色の鉱物を含んだものを大雑把にそういうので、これもモス・アゲートにしています。

もっと広い意味で言うと、ガーデン・クォーツとも言えます。
これもあんまりしっかりとした決まりがなくて、クォーツ内部で正体のわからない(あるいはわかっていても)何かしらの鉱物を含むクォーツで、特になんとなく庭のような、植物のような雰囲気のものを言います。

わかりづらいですね…

宝石名は人によってどこに位置づけるか、なんて呼ぶかが変わる可能性のがあるので、曖昧です。

ただし、ルビーやパパラチアのように、同じサファイア(コランダム)であっても鑑別書やソーティングなどで、色により厳密に明確にされる宝石名もあるので注意が必要です。

とまぁ何が言いたいかと言うと…
インクルージョンで見てて飽きないよねってことです!