宝石鑑別顕微鏡JM

宝石を観察するためには、暗視野で観察できる顕微鏡であることが必須です。

暗視野とは。

簡単に言えば、下からライトが当たり、透明なものの内部を観察できる環境のことです。

宝石の内部とはインクルージョンのことです。
これが見られないことには何も始まりません。
不透明な宝石は逆に明視野(上からライトが当たる)のみの観察になるので、識別材料がかなり限られてきます。
内部が見られること。
インクルージョンの種類、入り方が見られること。
これがとても重要なのです。

そんな顕微鏡。
宝石に特化した顕微鏡は、1967年、オリンパスより販売されました。
当時の全日本宝石協会(現全国宝石学協会)監修の顕微鏡です。

今はさまざまなメーカーから写真撮影やより高画質のデジタル顕微鏡などが販売されていますが、私はこのオリンパス製のものを中古で手に入れ(今は中古しかない)、オーバーホールしながら使用しています。
自分仕様にカスタムしながら。
中の豆球を自分が見やすい光量のものに交換したり、ピンセットを削って加工したり。

グレー色(前期)とアイボリー色(後期)の2台を持っているのですが、今回は後期機をオーバーホール依頼。
倍率変える部分が固くて動かんのです。

半世紀経っていますが、大事に使えばいつまでも元気でいてくれるのだ。